古いアパートの建て替えで相続税を抑える、不動産所有者の賢い選択

遺産相続 節税 収益物件(アパート・マンション・貸家)

中沢さんの母親は、両親からの相続で譲り受けた土地を所有しており、そこで不動産賃貸業を営み生計を立ててきました。その土地は350坪ほどあり、そこには中沢さんの母親の自宅とアパートが建っています。母親が高齢になり1人で暮らすのが難しくなったため、中沢さん夫婦が一緒に暮らすようになりました。中沢さんの兄弟も近隣に住んでおり、全員が交代で母親の介護をしていました。

今回のケースでは十数件所有している賃貸アパートをどうしていくかという問題がありました。その賃貸アパートは母親が両親から引き継いだ物件で、築年数が古く、年々管理費や修繕費用が上がっていくだけではなく、長年住んでいる住民の中には家賃滞納者もいました。 今後相続によってこのアパートの賃貸業を任せると言われても、正直このまま引き継ぐよりも、もっと良い状態で相続することはできないかと考え相談に来ました。

今回のケースのポイント

・母親は賃貸業をしており、十数件の賃貸アパートを所持している。
・引き継ぐアパートは築年数も古く、修繕費や管理費が年々上がっており、中には家賃を滞納する住民もいる。
・中沢さんが引き継ぐときはもう少し状態が良い状態で相続したいと思っている。

財産をすべて把握する

まず中沢さんの母親が、どれくらい預金を持っていいるのか調査しました。そうすると十数件の賃貸アパートでの収入で約1億円近くの預金があることがわかりました。現預金で財産を持っていた場合はそのままの評価で相続財産となるため、不動産として所有している場合よりも相続税額が高くなってしまいます。

古い不動産物件は建て直す

この預金で古くなったアパートを取り壊し、新たにマンションを建てるのが一番良いのではないかと判断しました。またアパートの住民たちには、建物が古くなり生活するうえで非常に危険と理由を説明し、立ち退きの了承を得ることが出来ました。

中沢さんが相続するときは不動産収入が得られるマンションになっているので、相続する際の不安も取り除かれました。

最後に

まず、母親の預金がどれくらいあるかを確認することで、賃貸アパートをどうするか方針を決めました。今回は一定額の預金があったので、取り壊して新たにマンションを建てることになりました。

もし預金が少なかった場合は、1棟売りに出す方法や取り壊して土地として売る方法もあります。相続される財産が多くあればあるほど相続税がかかるので、専門家に一度相談することをお勧め致します。

相続の教科書 税理士編集部

みつきコンサルティングに所属する税理士を中心に構成されています。みつきコンサルティングは、多様な業界出身のコンサルタント、公認会計士、税理士、弁護士、司法書士、社会保険労務士(一部提携)が、それぞれの専門性を発揮し、包括的な財務・税務アドバイザリーを全国で提供しています。