実家相続で悩む1人暮らしの方へ|税制優遇と資産活用のポイント
1人暮らしをしているときに両親が亡くなり、相続が発生するケースもあります。実家に戻れるならいいのですが、仕事をしている場合は安易に実家へ戻ることができません。そんな時はどうすればいいでしょうか。
今回は、福山さんの実例を入れて説明したいと思います。
福山さんのケース
福山さんは上京をして1人暮らしをしており、父親は持ち家があったため、離れて暮らしていました。母親は既に亡くなっており、福山さんに兄弟姉妹はいません。
そんなとき、父親も亡くなってしまい、調べた結果相続人は福山さん一人だけで、福山さんが相続する財産は現金、実家、ゴルフ会員権でした。
ゴルフ会員権は仲介業者を通しなんとか売却することができましたが、問題は実家でした。
福山さんは実家に戻るつもりはありません。固定資産税が掛かるならいっそ賃貸物件に建て替えをしたほうがいいかと思いましたが、実家近くの物件を持っていた友人に相談するとリスクが高いと言われたため、どうすればいいのかわからず今回相談に来られました。
小規模宅地等の特例の家なき子特例
被相続人に配偶者も同居の親族もなく、相続開始前3年以内に自己所有の家に住んだことがない、相続税の申告期限までその土地を継続して所有している等、一定の要件を満たすと、離れて暮らしていた実家でも小規模宅地等の特例が適用され、最大で80%土地評価額の減額ができる場合があります。いわゆる「家なき子特例」といわれている特例です。
実家の住居の状態を確認
福山さんのケースでは、福山さんがいつ帰ってきてもいいように、実家はよく手入れされていました。周りの環境も良かったので売却に適していると判断し、売却を案内しました。住まないまま所持をしていると固定資産税を払うだけとなり、時間が経てば経つほど売却もしづらくなります。
また、その売却した資金で賃貸物件の購入も案内しました。
空き家となった実家を売った時の所得税の特例
相続又は遺贈により取得した空き家となった実家を売った場合、一定の要件を満たすと、売却によって得られる譲渡所得の金額から最高3,000万円までの控除を受けることができます。
これを被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例といい、令和9年12月31日までの売却に適用されます。
賃貸物件の高級に関して
賃貸物件を所有すると固定資産税は掛かりますが、家賃収入から支払うことが可能になります。立地や周りの環境のいい場所を探したところ、同じような条件で2棟見つかったのでご案内しました。資金には余裕があるため2棟の購入はできそうでしたが、福山さん自身が1棟でも良いという考えだったので、かなり悩んでいる様子でした。しかし、1棟にすると空室のリスクがあることを説明したところ、2棟買うことを決心されました。
その結果、空室は少しありますが2棟とも順調との事で家賃収入もあり生活が安定し、恋人との結婚も決まったようです。
最後に
自身が育った住宅を手放すのは勇気のいる事です。しかし、仕事の関係から実家に住めない可能性もあります。ただ持っているだけでは固定資産税が掛かります。条件がよければ売却し、それを賃貸物件の購入資金にするのものも一つの手ではあります。
税金の特例が受けられるのか、所有を続けるべきか売却するべきかご自身では判断がつかないといったときには、一度専門家に相談することをお勧め致します。