相続人調査で失敗しないコツ|専門家に依頼すべき理由も解説
相続人調査は非常に時間や手間が掛かるといわれています。しっかりとご自分で調査したつもりでいても、漏れが見つかり無効になってやり直さなくてはならなくなったというケースも少なくありません。こういった場合、遺産分割がそこまでどんなに話が進んでいても白紙となり、最初からやり直しになる可能性があります。では、漏れがないように自分で調査を行うのはどうして難しいのでしょうか。
調査を自分で行うと失敗する?
被相続人と配偶者とその子供は相続人だ、ということを間違う場合はほぼありません。しかし、被相続人が過去に離婚をしていた場合にはどうでしょうか。相手との間に子どもがいた場合、離婚した相手は相続人にはなりませんが、その子どもは相続人となります。離婚した子どものことを秘密にしていた場合には調査漏れに繋がります。また、離婚して相手に引き取られたことで相続人ではないと考えてしまうケースも少なくないようです。また、昔は今よりも兄弟が多く、戸籍謄本も手書きで書かれていました。そのため年配の方の相続となると代襲相続が起こっているなど、謄本の枚数が多く、文字が読みにくくなっているのです。
調査の方法
戸籍には種類があり、生まれてからの記録をみることができます。
《戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)》
その戸籍に入っている全ての人が記載されており、両親の名前や生年月日、続柄が記載されています。
《戸籍抄本(戸籍個人事項証明書)》
特定の一個人の身分事項が記載されており、生年月日や結婚・離婚の有無などが記載されています。
《除籍謄本・抄本》
戸籍に記載されている人が結婚や離婚、死亡した際に戸籍から除かれます。全員が除かれている戸籍を「除籍」といいます。除籍謄本は除籍に記載されている全ての人が記載されています。
取得方法
以前は本籍地の自治体のみでしか戸籍証明書等は取得ができなかったのですが、令和6年3月から全国の市区町村の窓口で取得ができるようになりました。手数料や必要な書類等、よく確認されながら取得を進めていくとよいでしょう。
最後に
実は、実際に戸籍を読み取ることはそう簡単ではありません。慣れている専門家ですら、昔の手書きのころの戸籍は手こずる場合もあります。相続人調査は時間と手間が掛かります。無理をせずに困ったときは専門家に相談や依頼をする方がいいかもしれません。専門家に依頼することで、時間が大幅に短縮できるでしょう。