相続手続きで悩んだら?司法書士と弁護士の役割と選び方のポイント
司法書士は弁護士と同じく法律の知識を持ち、何か困ったときには法律に基づいたアドバイスを行えます。では、弁護士と司法書士の行える業務の違いをご存知でしょうか。
今回は、その違いと相続に関して司法書士に依頼した場合のメリット・デメリットをご紹介致します。
司法書士と弁護士の違いについて
弁護士は法律業務を全て対応することができ、司法書士は法律で定められた分野・範囲のみを対応することができます。登記や供託に関する手続きの代理は司法書士しか行うことができません。 また、法務省の認定を受けると認定司法書士として一定の範囲で紛争解決業務を扱うことが認められています。
《司法書士の主な業務》
・不動産登記や裁判所などに提出する書類の作成
・簡易裁判所での訴訟の代理人(認定司法書士のみ)
・140万円を超えないものの債務整理の和解交渉(認定司法書士のみ)
司法書士は以下の対応ができません
・140万円を超える訴訟代理人や和解交渉
・刑事事件の相談・代理人
・控訴や上告・再審などの代理人
これらのことの対応は弁護士に依頼することになるでしょう。
司法書士が相続分野において可能な主な対応
・相続人や被相続人の財産調査
・株式・投資信託の名義変更
・遺産分割協議書や遺言書、相続放棄の書類作成
・140万円以下の遺留分侵害額請求の代理人
・被相続人の銀行口座の解約
司法書士と弁護士にどちらに依頼する?
相続にもご家庭によって様々な形があり、財産が現金のみの方もいれば、不動産を幾つも持っている方もいます。相続財産の分割では、相続人同士が揉めることは珍しいことではありません。どちらにどのように依頼したらいいのかは、ご自分たちの相続の内容によって異なってきますので、ご依頼前には注意が必要です。
最後に
登記の専門家は司法書士となっています。不動産を相続した場合、3年以内に相続登記をすることが2024年4月に義務化されました。 被相続人が不動産などを持っている場合は、司法書士に相談されてみるのもひとつの手段です。また、費用はそれぞれの事務所によって異なりますので、依頼前に幾つかの事務所に問い合わせをしながら、ご自分の相続を安心して任せられる専門家にご依頼することをお勧め致します。