相続税を抑える土地活用戦略|歯科医院経営者が実践した3つの方法

遺産相続 土地・建物 節税

財産が多い人は、その財産をどうやって相続するのかを生きている間に決めておくと、遺族は相続税を抑える事や、財産をなるべく残した状態で処理する事ができます。しかし、相続について考える時間がなかったり、手続きが面倒ということで、手を打つ前に亡くなってしまう方も大勢いらっしゃいます。その結果、遺族は相続の手続きに追われてしまう事になります。今回ご相談をされた田中さんは会社を経営している資産家です。財産が多いため、妻や息子に財産を残したいという事でご相談されました。その田中さんの実体験に基づいた内容をご紹介します。

財産をどうやって分けていくのか

田中さんは歯医者を10店舗運営している経営者です。60歳になる前に、会社の事業承継のことや財産の節税、遺産分割について準備したいと思いご相談されました。また、田中さんの希望は自らが他界した際に家族が困らないように相続税対策を行いたいという事でした。財産には不動産や現金、有価証券などがあり、バランスよく財産を保有されていますが、特に相続税対策は行っていませんでした。

父親から相続した土地

父親が住んでいた土地(実家を含む)を2つに分筆し、実家部分の土地を田中さん、残り半分の土地を田中さんの弟が相続していました。

しかし弟の方は、父親から相続した後その土地を使わずにそのままにしていました。田中さんはもったいないという気持ちと、自分の相続のときにその土地をうまく使えないかという気持ちを抱きました。子供が3人いたので、それぞれに財産を残したいと思い、その使っていない土地を購入する事に決めました。その土地の時価相当の金額を算定し、その後ローンを組み、購入しました

所有している土地を節税する方法

さまざまな財産を所有している中で、まずは全財産の約半分を占めている不動産から節税できる事はないかと考えました。このケースでは、贈与税の配偶者控除の特例を活用することが可能でした。

<配偶者控除の特例が適用される条件>

・夫婦の婚姻期間が20年を過ぎた後に贈与が行われたこと

・配偶者から贈与された財産が、国内の居住用不動産であること又は居住用不動産を取得するための金銭であること

・贈与を受けた翌年3月15日までに、贈与により取得した国内の居住用不動又は贈与を受けたものが現実に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであること

息子の長男と次男が自宅を購入する際は、住宅取得用の金銭1,000万円までであれば贈与税がかからない特例を利用しました。三男は弟から購入した土地に自宅を建てる予定があるので、これで息子全員が自宅を持つことが可能になりました。賃貸不動産などで調整をして、妻や息子達に理解してもらった上で公正証書遺言を作成しました。

所有している物件の生前対策について

田中さんはマンションを区分で所有していたため、その分の相続についても相談されました。所有している物件は地方にあり、また築年数も古い物件でした。管理会社に管理を任せていましたが対応が悪く、また退居された際には次の入居者が決まるまで期間がかかっていました。これでは収入がなくなる恐れがあったため、物件を売却する事にしました。売却代金で都心の新築マンションを購入し、相続する際に遺族にプラスの財産で渡す事ができるようになりました。

最後に

財産が多い場合は、相続について考えなければいけないことが非常に多くなります。
自分ひとりではなかなか解決できない問題もあるかと思いますので、そんなときは専門家に相談することをお勧め致します。

相続の教科書 税理士編集部

みつきコンサルティングに所属する税理士を中心に構成されています。みつきコンサルティングは、多様な業界出身のコンサルタント、公認会計士、税理士、弁護士、司法書士、社会保険労務士(一部提携)が、それぞれの専門性を発揮し、包括的な財務・税務アドバイザリーを全国で提供しています。