不動産の賃貸活用術|専門家が教える事業用資産の買換え特例

遺産相続 土地・建物 節税 収益物件(アパート・マンション・貸家)

内藤さんは、亡くなった配偶者からの相続で自宅・貸店舗を引き継ぎました。しかし、遺言書で「この土地を売って納税資金とするように」とされていた土地は子供と内藤さんの共有名義になっており、売却にかけても売れ残る状況でした。 自営業で販売店をやっていた時の借金も残っていたままになっていて、借金や相続税の事についてうまくまとめてくれる人に相談したいと専門家のもとを訪れました。

今回の事例のポイント

・内藤さんは配偶者から自宅と貸店舗を相続
・相続した土地は子供との共有名義

土地は子供との共有名義

そこで今回は、土地の共有名義を子供の単独名義に変更しました。それにより土地と貸店舗を売却する事に成功し、借金の返済をすることができました。

所得税の対策

土地を売却した内藤さんのお子さんには、そのままでは土地の譲渡所得に対する所得税が課されます。このケースでは事業用資産の買換え特例を使うことにしました。

<事業用資産の買換え特例とは>

事業用に持っている土地建物等を譲渡し、一定期間内に特定の地域内で買い換えを行った場合、一定の要件のもと、譲渡益の最大80%について課税が将来に繰り延べられます。これを、事業用資産の買換え特例といいます。
買い換えた事業用資産の取得価額は、譲渡した資産の取得価額を引き継ぐため、将来この資産を売るとき、繰り延べた売却益に課税されます。この制度は税金を免除するものではないため注意が必要ですが、課税を繰り延べることによって、手元に現金が残り資金不足に陥るリスクを回避できました。また今回のケースでは、特例の適用を受けるために事業用物件を建てる必要があったので、親子共有の賃貸住宅を建てる ことにしました。さらに二次相続の対策として、2棟のマンションを建てました。

最後に

負の遺産を相続した場合でも相続の順番をしっかりと行う事により、様々な条件で節税する事が可能になります。

このようなテクニックを自分ひとりで考えるのは非常に難しいものです。また事業用資産の買換え特例は度々税制改正が行われているなど、不動産の取得にはリスクもあります。不動産を相続したもののどうすればよいのか分からない、というときには一度専門家に相談することをお勧め致します。

相続の教科書 税理士編集部

みつきコンサルティングに所属する税理士を中心に構成されています。みつきコンサルティングは、多様な業界出身のコンサルタント、公認会計士、税理士、弁護士、司法書士、社会保険労務士(一部提携)が、それぞれの専門性を発揮し、包括的な財務・税務アドバイザリーを全国で提供しています。