株式で投資をしている人はいると思いますが、この株式も財産と扱われるため、株式の名義人が亡くなれば相続や相続税の対象になります。株式には種類があるので注意をしないといけません。
今回は株式の種類や評価の仕方についてご説明致します。
株式について
会社を建てる際には、資金を集めるために株式を発行します。株式を発行した会社は「株式会社」と呼ばれます。株式を購入した人は出資者と呼ばれ、出資者は株式会社が儲かればその利益の一部を配当として受取ることが可能です。また、その会社の優待サービスが受けられます。株式は1株だけではなく、現金を支払えば多く買うことができます。昔は購入した株式会社の名前や取締役などが書かれた紙ベースの証券を持っている人が多かったのですが、最近は電子化された株券に移行しつつあります。
上場株式・非上場株式について
株式は上場している株式(上場株式)と上場していない株式(非上場株式)に分かれます。証券取引所と呼ばれる株券のお店のようなものがあり、そこで取り扱われることを上場と呼んでいます。上場株式の場合は市場があるため、売る際の金額(売値)や買う際の金額(買値)が毎日変動しています。上場していな株式は証券取引所では取り扱わないため、市場が存在しません。そのため、売値や買値は当人同士の合意によって決まります。
評価について
上場株式と非上場株式とでは評価の仕方は変わります。上場株式の場合
上場株式は毎日市場で取引されるため、ニュースなどの要因で株式の価格が変動しやすく、1日だけでもかなり値上がりする可能性があります。また、変動することが多いので、相続税や贈与税の課税のタイミングによって評価が変わる事を防ぐために下記のようなポイントが設定されています。・課税時期の終値
・課税時期の月の毎日の終値の平均
・課税時期の前月の毎日の終値の平均
・課税時期の前々月の毎日の終値の平均
これらを比べ、一番低い価格が評価になります。
非上場の場合
市場取引がないため、その株式会社の規模や状態などから評価します。こちらは少し長くなってしまうので、別項で説明したいと思います。市場取引ではなく「気配相場」がある株式について
株式の中には気配相場があるものもあります。気配相場がある株式は、登録銘柄・店頭管理銘柄・公開途上の株式と分かれており、登録銘柄・店頭管理銘柄と公開途上の株式では評価が変わります。登録銘柄・店頭管理銘柄
日本証券業協会に登録されている株式は登録銘柄、店頭で管理を指定されている株式は店頭管理銘柄と呼ばれています。評価の方法については、・課税時期の取引価格
・課税時期の月の毎日の取引価格の平均
・課税時期の前月の毎日の取引価格の平均
・課税時期の前々月の毎日の取引価格の平均
この中の低い価格が評価になります。高値と安値がある場合はその平均を取引価格になります。
公開途上にある株式
上場や日本証券業協会などに登録をするには審査などで時間がかかる可能性があり、その審査をしている間の株式を公開途上にある株式と呼んでいます。評価についてはその株式の公開価格が評価になります。上場・非上場で大きく変動する株式の評価
株式も財産と扱われるため、しっかりと評価をしなければなりません。評価の仕方は上場している、上場していないで変わりますので、間違えないようにしないといけません。間違えてしまうと納税申告した後に税務署から指摘され修正をしなければなりません。もし間違えてしまいそう、わからないと感じたら、専門家に相談するのも一つの手です。