相続の教科書

税務調査ではどんなことを聞かれるの?

相続税の申告をして納付をしても、税務署がその書類に不備があるかもしれないと判断したときは税務調査が行われる可能性があります。ではこの時にどんなことを聞かれるのでしょうか。税務調査は突然くるのかと思っている方は多いかもしれませんが、実際はいきなり来るということはなく、事前に連絡がきて日程調整が行われます。では、税務調査とはどんなことが行われるのかみていきましょう。

一般的な税務調査

一般的には、家の中を見ていき、質問をしていくというのが基本だと言われています。

<被相続人のことに関する質問>
・出身や引っ越し歴、仕事など
・趣味や性格
・死亡した時もしくは直前の状況
など様々なことが聞かれる可能性があります。これは被相続人が別のところに不動産がある可能性や、被相続人の趣味からゴルフ会員権や骨董品などの高価な物を持っていなかったなどを確かめるために質問しているようです。

<財産に関する質問>
・金庫は持っているか
・投資はしていたのか
・口座から高額のお金が降ろしていた場合はその使い道など
申告書だけではお金の流れは見えません。金庫やタンスにお金を隠していた可能性もありますし、投資で儲けたお金などを忘れてしまっている可能性を探るためと言われています。

<相続人に関する質問>
・生前贈与を受けた事があるのか
・職業や年齢
・使っている金融機関名
・相続人が家を購入した際の費用について
相続人に対しての贈与があったかを確認されるケースが多いようです。

<調べられる物や場所>
家にあるものは全て見られるといっても過言ではありません。カレンダーなど金融機関から貰った物があれば、それで取引があったかを判断するようです。タンスや金庫、倉庫があるならその中も見られます。名義預金の観点から印鑑も見られる可能性があります。印鑑は口座を作る際に必要なものです。たとえ他人名義でも印鑑が被相続人のものだった場合、その口座のお金は被相続人の財産だったと認識される恐れがあります。

税務署は些細なことでも見落とさない専門家です

訪問に来た各職員によって質問内容は変わってきます。しかし、質問の意図として申告書に載っていない財産を調査するという点は変わりません。もし、申告書にはない財産と思われる物があった場合は後日追徴課税の通知が届きます。延滞税と合わせて過少申告加算税・無申告加算税・重加算税の三つのうちのどれかも納付しなければなりません。もし税務調査になった場合に不安に感じるようでしたら、相続を得意とする税理士に相談することをお勧め致します。

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